ここだから言える『IKUE|幾重』研究開発マニアックストーリー2〜シリコン成分〜

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こんにちは、『IKUE|幾重』の研究開発メンバーの光田です。

3回にわたってお届けする、『IKUE|幾重』研究開発マニアックストーリー。今回も、読めば自然と頭皮や毛髪ケアの知識が付くような内容にしていきますので、ぜひ続けてお楽しみください。
→前回の記事はこちら

第2回目のテーマは「なぜ、同じシャンプーやトリートメントを使い続けると、髪が”重たい質感”になるのか?」ついてです!

これ、結構思い当たる方がいらっしゃるのではないでしょうか?使い始めはトゥルトゥル、サラサラ、まとまる髪になって「あ、このシャンプー&トリートメントいいかも・・・!?」と期待が膨らむのですが、何ヶ月も使い続けると「あれ・・・?なんか最初の頃の手触りとは違う・・・なんか、”重い”んですけど!?」と気づくあの現象。

なぜ、そんなことが起こるのか?詳しく解説していきます。

髪がだんだん”重く”なる理由

シリコン成分の蓄積

同じシャンプーやトリートメントを使い続けると、髪が”重たい質感”になっていく理由は「シリコン成分の蓄積」です。

洗い流す時に、髪が溶けたのかと思うほど指通りが滑らかになる製品、ブローした後に見違えるほどしっとりまとまる製品ってありますよね?あの質感は、シャンプーやトリートメントに含まれたシリコン成分がなせる技です。

一見、シャンプーやトリートメントのおかげで髪質が変わったように感じますが、それは髪の内部が変わったのではなく、髪の外側をシリコン成分がまとうことで質感を変えています。これが絶対に悪いというわけではないのですが、「コーティング成分が蓄積されることによる影響」を考える必要があるんです。

個々の生活スタイルによって「扱いづらい髪」になることがある

本来、人間の髪は、コーティング成分を付与しなくても自然に生えたり伸びたりするものです。ところが、質感を滑らかにするために、シャンプーやトリートメントで毎日少しずつコーティング成分を髪にまとわせたとしましょう。

さて、私たちが日々、髪に与える刺激はそれだけじゃないはずです。

例えば、毎日ワックスで整髪する人、ヘアスプレーを使う人、洗い流さないトリートメントを付ける人、個々の生活スタイルはそれぞれですよね。

そういった、外から付与するものが髪に少しずつ蓄積していくと、ある一定程度になってから「あれ?重い・・・扱いづらい」と感じるようになります。

ドライヤーでの乾きが遅くなったり、うねりでまとまりにくくなるのは典型的な現象です。これを専門的な用語で「ビルドアップ」と言います。

ヘアケアアイテムの製法に関する考え方はメーカーそれぞれですし、ユーザーのニーズもそれぞれです。なので繰り返しますが、私は「コーティング成分を入れることが悪い」と言っているわけではありません。

ただ、美容師を14年続けてきて、さまざまな年代のお客様の髪を見てきた私のスタンスとしては、「シャンプーやトリートメントに含むコーティング成分は、蓄積しない、必要最低限の量」がいいと思っています。

「長期的な目線」で髪の健やかさを保ちたかったから

いきなりぶっちゃけた話をしますが、コーティング成分をたくさん入れたシャンプーやトリートメントの方が売れます!笑

だって、使ってすぐに分かりやすく「髪がトゥルトゥルになった!」と実感できるから。一回分の試供品で「あ、いい!」って思ったら、買うじゃないですか。一般消費財ってそういうところありますよね。

ただ、私が『IKUE|幾重』を開発するときにこだわったのが、先ほどもお伝えしましたが「コーティング成分は、蓄積しない、必要最低限の量であること」です。

そもそも、なぜ皆さんがシャンプーやトリートメントにこだわるのかと言えば、「髪のおしゃれを楽しみたいから」ですよね。

思い通りのカラーにしたり、パーマをかけたり、アレンジしたり。こんなふうに髪のおしゃれを長期的に楽しむためには、髪の状態そのものが健やかであることが大切です。

では、健やかな髪ってどんなの?という質問が浮かぶと思うのでお答えすると「生えた直後(生え際)数ミリの髪」です。つまり、コーティングもダメージも少ない状態。これが生え際だけでなく毛先まで広がれば、全体が健やかな髪と言えますよね。

『IKUE|幾重』は、「髪全体を生えた直後の状態(素髪)にする」ことを重視して作っています。なるべく余計なものは髪に残さない。だから、シャンプーに関してはノンシリコンですし、トリートメントに含むコーティング成分も必要最小限です。そして、外から付与された整髪料などもしっかり洗い流せるような製法です。

”重く”ならずに、ずっと使い続けられる、長期的な目線で髪の健やかさを保てるシャンプー&トリートメントです。

毎日「リセット」して髪のおしゃれを楽しんで

今回は、シャンプーやトリートメントに含まれる「コーティング成分の量」についてお伝えしました。

  • 同じシャンプーやトリートメントを使い続けて髪が”重たい質感”になるのは「コーティング成分」が蓄積するから
  • 毎日使う整髪料の洗い残しが加わると、さらに”重く”なる
  • 人間の髪は、外から何も付与しない前提で生えている
  • 長期的な目線で健やかな髪を保つなら、なるべく髪の外側に成分を残さない方がいい
  • 『IKUE|幾重』はコーティング成分の量を必要最低限に抑え、「髪全体を生えた直後の状態(素髪)にする」ことを目指している

毎日のバスタイムって、1日のリセットの時間だと思うんですよね。お顔をすっぴんにするように、髪も「素髪」に戻してあげることで、次の日も、また次の日も髪のおしゃれを楽しむことができます。

『IKUE|幾重』は、使ってすぐに髪がトゥルトゥル!になるものではありませんが、長い目線で髪を慈しむことができるシャンプー&トリートメントです。

そんな特徴を「いいね!」と思ってくださる方に使っていただけると嬉しいです。

ディアーローグコスメティクス上席研究員 光田

光田 研究員

ディアーローグコスメティクス上席研究員
美容師歴14年

プロフィール

もともとの化学好き、探究心の高さから、美容師からヘアケアアイテム研究員へと転身。
述べ20,000人のお客様の髪の悩み、美容師の目線で解決するべく、日夜研究に没頭中。

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